ふわもふぐ先生の呟き

中学校教員の日常と授業ネタ

ふり返りを作文で書かせるとどうなるか

どうも、ふわもふぐです。

前回までで作文指導の進め方は大体わかっていただけたかと思うので、今日は子供たちのふり返りに作文を使うとどうなるか、をお伝えします。

 

私の実戦では、

①お題に沿って作文を書く

②作文をもとに一人ずつスピーチする(原稿は見ない)

③スピーチ原稿を添削する

④スピーチが学級一回りしたらふり返りをする という流れで進めています。今日はこの④について書こうと思います。

 

ふり返りの時も作文用紙を使っていますが、それは210文字の小さいもので、まさにミニ作文です。私から提示している条件は二つ。

第一段落には今回のスピーチの反省(自分・他者問わずいいところや改善点)、第二段落には次回のスピーチでの課題を書くこと。

字数を180〜210字の間にすること。この二つだけです。しかも、毎回同じです。

 

まず①から紹介します。二段落で構成するとなると、一段落平均100字を書くことになります。もちろん、一段落が長くなったり、短くなったりしてもいいのですが、苦手な子でも半分(つまり100字に一つの内容)までなら書くことができます。そして、二段落目には次回のことを書くと決まっていますから、『次回は〇〇に気をつけて発表したいと思います』という内容を見つけて書くことができれば埋まります。また、次回のテーマをこのふり返りの時に提示しているので、『次回のテーマは○○についてなので、私は〜のことについて書こうと思います』でもいいわけです。

このメリットは、まさに作文の型をしっかりと覚えるということです。話題が変わったら段落を変える。全体に対してどのくらい書けばいいのかを考える。これができるようになれば、作文用紙への抵抗感がかなり減ります。

 

次に②についてですが、子供たちは長く書くことも苦手ですが、決められた文字数の中で表現する事も苦手です。ダラダラと長い文章をじっくりと見てくれる人は社会に出たらいません。自分の伝えたい事を簡潔に表現する。しかも、内容の濃いものにする。そのための字数制限です。

作文の型を身につけるまでは少し時間がかかりますが、半年経たないうちに、クラスのほとんどの子が200字を10分で書けるようになります。

手書きの文章で200字を10分で書けるようになると、授業中にメモするのも早くなります。

 

そしてもう一つ、この作文を型で書かせる理由があります。それは見るのに時間がかからないからです。テーマに沿って書かせるミニ作文は、一日3人を見ればいいのですが、このふり返りだけはクラス全員分を一斉に見ることになります。ですから、条件を決めておくのです。条件に沿っていなければ失格ですから、残念ながらそこを指摘して終わりです。二段落か?字数は?これだけをまずチェックし、クリアしている子供のものだけを形式に沿って(詳細はこちら↓)チェックすればいいのです。

 

これなら、一斉に見ても一人当たり30秒くらいです。30人クラスでも15分かからないくらいで見終わります。子供たちが型を覚えると、こちらも見るのが楽になりますし、子供たちも書くことに抵抗を示さなくなります。反省の中に自分の話し方や聞き方について、または他の子のいいところなどを発見できるようになれば、それも評価に入れることができますし、学級全体にフィードバックして共有することもできます。

 

今日はミニ作文からのふり返りの評価について述べました。次回は漢字テストを楽にする方法を考えてみようと思います。

読んでいただきありがとうございました。

 

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