ふわもふぐ先生の呟き

中学校教員の日常と授業ネタ

短い作文を繰り返すと作文指導がグッと楽になる!

お疲れ様です、ふわもふぐです。

 

さて、今回は短い作文を繰り返すと作文指導が楽になるについて書こうと思います。

 

 

前の記事の中で書く練習をさせる必要があると書きました。書く練習には大きく二種類あって、

①作文の内容を充実させること

②形式的に正しくかけること です。この二つともができていないと読んでもらえる作文にはならないという現実があります。

 

例えば、社会に出て文章を書いた時に誤字脱字・主語のねじれが多くあるような文章では、読んでいる方が疲れるし、なんなら認めてもらえないことがたくさんあります。

とくに今の子供たちの文章で多いミスを挙げてみます。

・主語述語のねじれ

・並立『たり』の単独使用(○映画を見たり音楽を聞いたりしました。 ×映画を見たり音楽を聞きました。)

・接続助詞『ので』の文頭使用(〜でした。なので、〜)←これはとても多い

・「」や句読点の場所間違い、縦と横の「」の形ミス

・一文が長過ぎる

・一文の中に接続助詞がいくつも入る(〜だから、〜ので、〜しました。)

・同じ文末の多用(〜と思いました。〜と思いました。〜と思いました。)

・読点が多すぎ、または少なすぎ

・作文用紙の使い方の間違い

 

特に、文頭のなのでは非常に多いです。話し言葉では認められているかなと思い、私も使いますが書き言葉には適しません。

だから、とかですからを使えるようになって欲しいです。しかしながら、ネットニュースの記事やライターさんの書いた文章では、なのでの多用が目立ちますし、学級通信などでもなのでを使う先生も正直多いです。だから子供たちにとって使いやすい接続詞になりつつありますが、間違いであることを伝えています。学級通信などは『先生が語る』手段だから話し言葉と同じルール、作文は大人で言う『公文書』や『企画書』と同じように考えて正しく使おう、と生徒には話します。

 

ちょっと『なので』に熱くなり過ぎました(反省)。話を元に戻します。

 

今挙げたようなミスがとても多いのが子供たちの作文の実態なのです。この状態で長い作文を書かせると、内容面も形式面も両方から指導しなければならなくなり、気づけば赤だらけになってしまいます。

 

これを改善するために書かせるのが、今までに書いてきたミニ作文(スピーチ原稿)です。

スピーチ原稿では、内容面の指導はしません。なぜなら、テーマに沿っていなければ発表の段階で子供たちからツッコミが入るからです。こちらは書いてきた作文が形式的に正しいかだけを指導します。先ほど述べたような作文に多いミスを子供たちに伝え、10点満点で一つ赤が入るごとに一点減点などと決めておきます。そして、形式的な面だけをチェックすることを数回繰り返すと子供たちのミスが減っていきます。中には前回の自分の作文をノートに貼っておいて、同じミスを繰り返さないように気をつける子も出てきます。これを褒めて繰り返していくと、どうなるか。

 

もうお分かりですね。

長い作文を書かせたときには全体の段落構成や内容をじっくり読んであげることができます。形式的なミスを日常で潰していくと、長い作文はとても読みやすくなっていきます。もちろん、中にはすぐに上達しない子もいますが、クラスの大半ができるようになっていれば読むストレスは半減します。

 

日常で作文を読むのは大変だからこそ、ぜひミニ作文で3人ずつのチェックをしてみてください。一日3分のチェックが、長期休み明けの膨大な作文チェックを楽にします。ぜひ、やってみてくださいね。

 

さて、今回は短い作文指導のメリットについて述べました。次回は、スピーチをした後のふり返りの仕方をお伝えしようと思います。

読んでいただきありがとうございました。